s-ショーン・ケリー

【Wikipedia】
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B1%E3%83%AA%E3%83%BC_(%E9%87%8E%E7%90%83)

【成績】
http://www.fangraphs.com/statss.aspx?playerid=7773&position=P
http://www.baseball-reference.com/players/k/kellesh01.shtml

【投球分析】
http://www.brooksbaseball.net/landing.php?player=518875

【PITCHf/xとは】
https://ja.wikipedia.org/wiki/PITCHf/x

2007年のドラフトでマリナーズに13順目((全体405位)で指名を受ける
2009年4月10日にMLBに昇格した。
2013年2月13日にヤンキースにトレードされ、2014年12月29日にパドレスにトレードされる。
マリナーズで4年、ヤンキースで2年の6年間は平凡な成績しか残せなかったが、パドレスで才能を開花させ、今季のオフに3年1,500万ドルでナショナルズと契約した。


20151221-01

【平均球速】
4シームの平均92.77マイルはリリーフとしては平均的だ。
絶対的な武器であるスライダーは83.54マイルとこちらも平均的だ。
リリーフといえども、今どき2球種しか投げない投手はめずらしい。
それくらいスライダーに自信があるのだろう。


20151221-02

【最速】
4シームの最速96.28マイル、スライダーの最速88.91マイルはまずまずだろう。
平均球速との差が大きいのは、2球種しかないため、同じ球種でも球速の差を付けているのだと思われる。



20151221-03

【配球】
4シーム 44.53%
スライダー 55.47%

投球の過半数がスライダーだ。
通算176勝を挙げた星野伸之は、2球種で勝負するのが究極の投手だといっていた。
例えば速球とカーブだけの投手だと、速球→カーブ、カーブ→速球の組み合わせで投球練習をすればいいが、球種が多くなるほどこの組み合わせが多くなり、管理が大変になると書かれていた。
そして、ある球種をマスターすると他の球種が劣化することもあるので、できるだけ球種を絞り、その球種を絶対的な球に昇華させた方がいいとも書かれていた。
そういわれてみると、サイ・ヤング賞を獲得するような投手で、6球種も7球種も投げる投手を見たことがない。
その点、4シームとスライダーに特化したケリーは有効なやり方を貫いているのかもしれない。

4シームは、横が-1.98インチ、縦が9.59インチと横に小さく縦に大きい変化になっている。
自慢のスライダーは、横が3.19インチ、縦が2.07インチだ。


20151221-04

【球種】
速球の空振り率は9.43%と特筆すべき面はないが、スライダーは21.33%と非常に高くなっている。
変化が大きなスライダーにも関わらず、4シームとストライク率も変わらない。
一般的には、変化が大きいほどコマンドが難しくなるが、このスライダーをここまで正確に操れるところがケリーの才能だと思われる。
奪三振率は11.05と高く、課題だった与四球率も3.48→2.63と改善されてきている。


20151221-05

【対左打者・対右打者】
左打者に.224、右打者にも.210とほとんど変わりがない。
右投手は左打者対策のためにチェンジアップをマスターするのが定石であるが、左打者に対してもスライダーは有効なため、その必要もないだろう。


20151221-06

【ピンチにおける強さ】
走者がいないときは.184と絶対的な強さを誇るが、走者ありだと.263、得点圏に走者ありだと.293と危険な傾向が見えてくる。
リリーフとしては非常に心配であるので、マダックス投手コーチに指導してもらう必要があるだろう。


2015年の投球がマグレだったのか、はたまた実力だったのかがわかる年になるだろう。
ナショナルズのリリーフは、不安定かつ故障が多いので、1年間故障せず、安定した投球を期待したいと思う。
頑張れ、ケリー!!