s-ジョン・レスター



【Wikipedia】
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC_(%E5%B7%A6%E6%8A%95%E6%89%8B)

【成績】
http://www.fangraphs.com/statss.aspx?playerid=4930&position=P
http://www.baseball-reference.com/players/l/lestejo01.shtml

【投球分析】
http://www.brooksbaseball.net/landing.php?player=452657

【PITCHf/xとは】
https://ja.wikipedia.org/wiki/PITCHf/x

2002年のドラフトで2巡目(全体57位)指名を受けてレッドソックスに入団した。
2006年にメジャーリーグに昇格し、7勝2敗、防御率4.76の成績を挙げたが、8月に悪性リンパ腫であることがわかり、抗がん剤治療を行った。
12月に完治し、2007年は4勝5敗、防御率3.89だった。
2008年に16勝6敗、防御率3.21とブレイクし、不振だった2012年を除き、二桁勝利を挙げ続けてきた。
ちなみに牽制球がイップスとなり、66回の先発で、一度も一塁に牽制球を投げていないということもあったようで、走者を出せば走られ放題だ。

私は、がんを乗り越えた経験やレスターの投球を高く評価していたので、デビッド・オルティーズと並んで数少ないレッドソックスの好きな選手だった。
それだけに2011年に登板日以外はクラブハウスでゲームに興じ、チキンを食べながら飲酒していたという報道はショックだった。

2014年のオフに元レッドソックスGMのセオ・エプスタイン副社長がいるカブスと総額1億5500万ドルの6年契約を結んだ。
2016年は、19勝5敗、防御率2.44というサイ・ヤング賞級の好成績を残したが、セイバーメトリクスの数値は悪く、出来過ぎであった。
案の定、2017年は13勝8敗、防御率4.33と大幅に成績が悪化した。


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【平均球速】
4シームの平均球速は2009年の94.72マイルから下がり続けていたが、2017年はさらに下がり91.78マイルと平凡な球速となった。
シンカーも球速が落ち、90.69マイルだ。
チェンジアップの平均球速は85.08マイル、カーブが75.97マイル、カッターが88.07マイルだ。


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【最速】
4シームの最速も2009年の98.54マイルをピークに下がり続け、現在、95.06マイルとなっている。
ただし、カッターの最速は91.95マイルと非常に速い。


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【配球】
4シーム 38.95%
シンカー 12.54%
チェンジアップ 8.57%
カーブ 13.31%
カッター 26.63%

速球系と変化球がほぼ半々だ。
4シームは、横は6.23、縦8.96インチの変化だ。
シンカーは、横は9.71、縦4.31インチと落差が大きい。
チェンジアップもシンカーとほぼ同じ球筋で、球速だけが遅くなっている。
カーブは縦-3.84インチ、横-2.78インチと縦の変化も横の変化は極めて小さいが、手元で鋭く切れるタイプの変化球で空振り率は高い。
カッターも縦0.35インチ、横5.39インチと変化は大きくない。


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【球種】
4シームの空振り率は7.17%、シンカーが8.17%と高くはないが、カーブが19.35%と非常に高い。
チェンジアップも17.75%と高く、カッターも12.70%とまずまずだ。
前回紹介したCCサバシアと違って、変化球がいい分、まだまだ活躍できるだろう。


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【対左打者・対右打者】
左打者に.201、右打者に.273と右打者を極端に苦手としていた。
左打者に対して、シンカーの被打率が.050、チェンジアップが.111、カーブが.107なのに対して、右打者に対して、シンカーの被打率が.329、チェンジアップが.239、カーブが.190と極端に差があったことが原因だ。


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【ピンチにおける強さ】
走者なしで.235、走者ありで.277、得点圏に走者ありで.265と走者を置くと打たれやすかった。


2017年は幸運だった2016年の反動が出てしまい、BABIPが.310、FIPが4.10、xFIPが3.85、LOB率が68.7%と明らかに運がなかった。
2016年の再現は難しいとしても、15勝、防御率3.50くらいの成績は期待できるだろう。