味沢 - 和田岬-立ち食いそば [食べログ]
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私は薄給だったプログラマーを辞め、一度しかない人生だからフリーターをしながら同人を描こうと思っていた。
福岡で全く同人誌が売れず、福岡には自分の居場所がないと感じた私は神戸に引っ越した。
神戸でバイトをしながら同人を描いたのだ。
それまでは同人に取り組む姿勢も中途半端で、自分が描きたい同人ばかり描いていたと思う。
神戸に来て初めて読者に楽しんでもらえる同人誌を描こうと心掛けたのだ。
そうして神戸に来て初めて出した同人誌は1ヶ月で100冊売れた。
この年はコミケに落選したけど、地方の即売会でこれだけ売れるなら、コミケでもたくさん売れると確信した。
結局、この同人誌は1,000冊売れた。
長かった同人の冬の時代が終わり、ようやく春が来たんだと思った。
そんなとき食べていたのがここの立ち食いうどんだった。
私は、この当時、和田岬にある三菱重工に派遣社員で務めていた。
その三菱重工の正門のすぐ近くにあるのが「味沢」だった。
朝の出勤時間にはこの店に三菱重工の社員が行列を作っている。
これは会社の近くだから流行っているというだけではなくて、本当にここのうどんが美味しいからなのだ!!
ここのうどんは立ち食いでありながら、私が日本でいちばん美味しいと思っているうどん屋だ!!
塩味の利いた出汁がなによりも素晴らしい!!
こんなうどんが300円前後で食べられることが奇跡だと思う。
私は関西に行くたびに時間があればこの店に寄るんだよ。
わざわざ福岡から食べに行く価値があるのがこの店のうどんだと思う。
神戸に住んでいたときは忙しそうだったので、大将と話をしたことはなかったけど、忙しい時間帯を外して旅行で訪れたときに大将と話をしたんだよ。
私はここのうどんが世界一だと思っていること、福岡に戻ってもここのうどんが忘れられずにまたこの店に来たこと、大将はそんな私の思いを受け止めてくれたよ。
次に行ったときも私のことを覚えていてくれて、「ほんまに嬉しい話やな」といってくれたからね。
ここのうどんを食べると夢に溢れていたあの時代を思い出すよね!!
神戸で同人をやっていたときが人生でいちばん楽しかったかもしれないね。
今は新しい夢に向かって頑張っているけど、ここのうどんを食べたらまたやる気が出てきたね!!
ここのオススメはぼっかけうどんというすじ肉が入ったうどんだよ。
すじ肉を甘辛く煮込んでうどんに入れたら出汁とマッチしてめちゃくちゃ美味しいんだよ!!
これが390円とか信じられないよね!!
余裕で700円くらいの価値があると思うね。
この店構えも下町らしくて最高だね!!
気取った高級うどん店よりもこういう店の方がいいよね!!
あと、ここに住んでいた当時はお金がなくてぼっかけをあまり食べられなかったので、天ぷらうどんをよく食べていたんだよ。
なので、ぼっかけもいいけど、天ぷらうどんも思い入れがあるなぁ。
また、関西に行ったときは味沢に行こうと思っているよ。
本当に味沢のうどんは世界一だと思う。