マイケル・コペック



【Wikipedia】
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%82%B1%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B3%E3%83%9A%E3%83%83%E3%82%AF

【成績】
http://www.fangraphs.com/statss.aspx?playerid=sa828680&position=P
https://www.baseball-reference.com/register/player.fcgi?id=kopech000mic

【投球分析】
http://www.brooksbaseball.net/landing.php?player=656629

【PITCHf/xとは】
https://ja.wikipedia.org/wiki/PITCHf/x


2014年にMLBドラフトでボストン・レッドソックスから1巡目(全体33位)で指名され、6月17日に推定150万ドルで契約を結び、プロ入りを果たした。
マイナーリーグで最速105マイルを投げるなど期待されていた若手投手だったが、その反面で致命的な制球難を抱えていた。
このため、2016年12月6日にヨアン・モンカダらと共にクリス・セールの交換要員とされ、シカゴ・ホワイトソックスへトレードされた。

ホワイトソックスのマイナーでも制球難は続き、4勝6敗、防御率4.02、78.1回で101三振、53四球、55安打だった。
フューチャーズゲーム以降に制球難が克服され、5勝2敗、防御率1.29、56.0回で71三振、13四球、33安打と覚醒した。
2018年はメジャーリーグデビューの期待がかかる。


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【平均球速】
フューチャーズゲームでは、9球のうち7球が4シームで平均球速は何と100.60マイルだった。
2016年7月には最速105マイルを投げたといわれるコペックだが、この平均球速を見れば誰もが納得するだろう。
スライダーの平均球速も89.51マイルもある。
現状でもメッツのノア・シンダーガード以上の球速があるのではないだろうか?


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【最速】
フューチャーズゲームでは、4シームの最速は101.32マイルだった。
1シーズン全体で見れば、もっと速い球を投げていただろう。
将来的にはあのアロルディス・チャップマン以上の球速を出す可能性もある。
しかも、コペックは先発投手であることを忘れるべきではない。


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【配球】
4シーム 77.78%
スライダー 22.22%

フューチャーズゲームでは、4シームとスライダーしか投げなかったが、カーブも投げるらしい。
上記のYouTubeの動画で観ると4シームもスライダーも素晴らしい球を投げている。
4シームは、横-5.88インチ、縦11.05インチとあのカーショウ並みに伸びる速球を投げる。
スライダーも横の変化1.42インチ、縦の変化0.72インチとシャーザー以上に曲がるスライダーだ。
しかもシャーザーの平均球速が86.07マイルなのに対して、コペックは89.51マイルだ。

これで制球が向上すれば、カーショウやシャーザーのようにサイ・ヤング賞の常連になれるだろう。
与四球率に関しては、フューチャーズゲーム前では6.09だったが、フューチャーズゲーム後では2.09と劇的に改善されている。
2017年は、クリス・セールが17勝8敗、214.1回、308三振、防御率2.90と素晴らしい成績を残したが、コペックはそれ以上の投手になる可能性を秘めている。


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【球種】
イニングが少ないせいもあるが、4シームの空振り率は57.14%だった。
4シームの変化を見てもメジャーリーグでも10.0%以上の空振り率に達するだろう。
問題はスライダーで、あんなに大きな変化をするスライダーがコマンドが未熟なコペックに使いこなせるかということである。
スライダーでストライクが取れなくなると4シームを狙い打ちされる可能性もある。
与四球率は改善されたとはいえ、4シームをコーナーに投げるコマンドはなさそうだからね。



【対左打者・対右打者】
マイナーリーグ所属のため、データなし。


【ピンチにおける強さ】
マイナーリーグ所属のため、データなし。


シーズン開幕当初は不甲斐ない投球を続けていたコペックだが、フューチャーズゲームの好投が自信になったのか投球がガラリと変わった。
3A昇格後に成績を落としたのは気になるが、順調に育てば2018年中にはメジャーリーグに昇格できるだろう。
ナショナルズのファンとしては、2014年にMLBドラフトで全体18位でエリック・フェッドを指名せず、コペックを指名していたらとつくづく思ってしまう。

ただ、あの球速が自身の肘を痛めつける諸刃の剣になる可能性もあるので、球速だけに頼らないクレバーな投球ができるようになって欲しい。
将来的には、ロジャー・クレメンスのようにたくさんサイ・ヤング賞を獲得する投手になってもらいたいね。