s-ホセ・フェルナンデス





【Wikipedia】
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%82%BB%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%83%8A%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%B9_(%E6%8A%95%E6%89%8B)

【成績】
http://www.fangraphs.com/statss.aspx?playerid=11530&position=P
http://www.baseball-reference.com/players/f/fernajo02.shtml

【投球分析】
http://www.brooksbaseball.net/landing.php?player=605228

【PITCHf/xとは】
https://ja.wikipedia.org/wiki/PITCHf/x

2008年、15歳のときにキューバから亡命し、2011年のドラフトでドラフト1巡目(全体14位)で指名されマイアミ・マーリンズ入団する。
2013年にメジャーに昇格し、12勝6敗、防御率2.19、172.2回で187三振という好成績を残し、新人王に輝いた。
2014年はさらなる飛躍を期待されたが、故障によりトミー・ジョン手術となった。
2015年に復帰し、6勝1敗、防御率2.92、64.2回で79三振という見事な復活を果たした。


20160222-07

【平均球速】
トミー・ジョン手術を経ても4シームの平均球速は落ちずに96.68マイルを保った。
4シームと共に強力な武器になっているカーブの平均球速は83.55マイルと今まで見てきたカーブでもっとも速い。
チェンジアップの88.91マイルも素晴らしい。


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【最速】
4シームの最速は100.45マイルと今やトミー・ジョン手術をしても球速が落ちる時代ではない。
手術後に厳しいリハビリを行うことで球速が上がる例すらあるほどだ。

今日、若手投手の多くがトミー・ジョン手術を行うことについては、球速の向上と因果関係があるという説がある。
つまり、人間の肘は100マイル近い球を投げ続ける負担に耐えられないという説だ。
逆説的にいえば、90マイル後半の速球は勝負どころの使用に限定し、それ以外では、90マイル前半の球で抑える技術があれば、肘の故障を防ぐことが可能だ。

打者から見ても、90マイル後半の球を投げ続けられると2打席目、3打席目でタイミングも合ってくるが、90マイル前半を投げ続け、勝負どころで90マイル後半を出された方がタイミングも合わせにくい。
今後の故障を防ぐ意味でも、90マイル前半でもコーナーを突いて打者を仕留める技術を会得するなどして、球速だけに頼らない投球が期待される。


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【配球】
4シーム 49.90%
シンカー 5.54%
チェンジアップ 12.90%
カーブ 31.55%
スローカーブ 0.10%

速球系が約半分を占め、残りのほとんどがカーブとチェンジアップだ。
4シームは、横-5.66インチ、縦9.02インチと横の変化は平凡だが、縦の変化は大きい。
チェンジアップは、横-9.15インチ、縦2.32インチと横、縦共に非常に大きな変化となっている。
カーショウのカーブは、横の変化が非常に小さい代わりに縦の変化が大きくなっているが、フェルナンデスのカーブはその逆で、横7.82インチ、縦-1.07インチと横の変化が大きく、縦の変化が小さくなっている。
事実上、4シームとカーブが投球の大半を占め、そこにチェンジアップを織り交ぜる投球スタイルだ。


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【球種】
4シームの空振り率は11.52%と先発投手の4シームとしては素晴らしい。
最高の持ち球はカーブで、同22.68%と一級品だ。
チェンジアップも同14.48%とまずまずだ。
コマンドも年々向上の兆しが見られるので、ますます攻略が難しくなってくるだろう。


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【対左打者・対右打者】
左打者に.333、右打者に.170と左打者に極端に弱く、右打者に極端に強くなっている。
タイトルを狙うためには改善が必要だろう。


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【ピンチにおける強さ】
走者なしで.225、走者ありで.275、得点圏に走者ありで.250と走者を背負うと打たれやすくなっている。
この点、ストラスバーグと似た傾向にある。
セットポジションでの投球に問題があるのかもしれない。


フェルナンデスは、今後、MLB屈指の好投手となり、サイ・ヤング賞獲得の期待も高まるだろう。
20勝、250三振できる才能は持っている。
通算200勝以上、通算3000奪三振以上を達成するためにも、故障の再発だけは避けたいところだ。
故障さえなければ、カーショウのライバルになることも可能だろう。